異なる交通機関のデータをアプリに集約、乗継ぎや決済をスムーズに

企業名

株式市場

非上場

創業

2009年

従業員数

1,130人

資本金

1億円

売上高

主な事業

一般乗合旅客自動車運送事業
一般貸切旅客自動車運送事業
一般乗用旅客自動車運送事業
特定旅客自動車運送事業
旅行業
自動車整備業
不動産業・広告業・保険業
レンタカー業

※2023年6月時点/公式ホームページより引用

概要

  • 交通機関ごとの連携を高めるべく、DXによる基盤作りを目指す
  • 複数の公共交通の検索や予約、決済を同一のアプリで行えるように
  • 交通機関の乗り継ぎの手間が減り、利便性の向上に成功

DXの動機・背景

茨城交通株式会社は、県央、県北地域を中心に乗合・貸切バス事業を営んでいる。
現在、電車・バスなどの公共交通機関は、それぞれの交通会社が独立して運営している。これらの交通機関を利用者がまとめて検索・予約・決済できるような環境作りが、国土交通省によって推進されているが、そうした取り組みは自治体ごとに行われているため、サービスが利用できる範囲は限られ利便性が高いとは言い難い。
茨城交通株式会社は、茨城県全体の広範囲におけるサービス展開を目指し、デジタル技術を普及すべく活動を始めた。

経過・対応・取組内容

茨城交通株式会社は茨城県が公募した、地域課題をデジタルの力によって解決する「DX イノベーション推進プロジェクト事業」の採択を受け、「茨城MaaS」のサービス展開を開始した。同サービスは、複数の公共交通の検索や予約、決済を同一のチケット・アプリで行えるようにするものだ。
従来は自治体ごとの限られた範囲でしか行われなった交通手段の最適化サービスを茨城県全体で行うべく、複数の交通事業者と連携し、茨城交通と別の交通会社の運行データを集約。また近隣店舗のクーポン配信機能を実装し、地域の活性化にも取り組んでいる。

得られた成果

県内の別々の交通機関の持つ運行データ、チケット発券システムなどを共通化することによって、1つのチケットで別の交通機関間での乗り継ぎが可能になり、利便性は大きく向上。将来的にはバスの時刻表、位置情報など多くの情報をスマホのアプリで確認可能にし、運行情報を表示するデジタルサイネージを主要鉄道駅に設置するなど、さらなる利便性の向上が期待されている。

編集部コメント

「茨城MaaS」の取り組みによって、複数の交通機関のデータを一つに集約し、利便性を向上させたサービスの展開が成功しました。本件の取り組みは、利便性の向上に留まらず様々な交通データを一元化することでデータの分析が可能になるため、発展性が期待できると言えます。

 本記事についての情報提供やご意見・ご指摘等ございましたらこちらのフォームより「その他のお問い合わせ」にてお知らせ頂けますと幸いです。