概要
- 画像認識によってロボットが同じ種類の食器を分類して並べ食洗システムに収納
- 画像認識には3Dシミュレーションを採用し、汚れなど外的要因に強く学習期間の短いシステムを研究
- 負荷の高い作業の自動化によってより高価値な作業に人員等のリソースを転換可能
DXの動機・背景
ベルトコンベア式の食洗システムを採用する大型飲食店や給食センター、フードコートなどの施設で利用された食器は、バックヤードで洗浄のために同じ種類毎に仕分ける必要があり、仕分け作業は人の手で行われている。長時間にわたり単純作業を繰り返すため、従業員の負担は大きい。
経過・対応・取組内容
給食センターや大型施設等で設置されているベルトコンベア式食洗機に対応したロボットを開発。ロボットが同じ種類の食器を分類して食洗システムに収納する。このロボット食洗システムの特徴のひとつは、食器の認識にソフトウェア上での3Dシミュレーションを採用している点だ。汚れや光沢の差異を含めた食器の形状の認識に要する学習時間を大幅に削減し、新しい形状の食器にも対応できる画像認識技術を目指している。
得られた成果
現時点ではプロトタイプとしての開発。同社は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業化支援対象に採択されており、実用化に向けた開発を加速させている。
編集部コメント
画像認識技術を活用して飲食施設の作業効率を上げるロボットの性能を更に向上させるべく開発されているプロトタイプの事例です。単調ではあるものの一定の判断を要する作業を自動化することで、人的リソースを開放したり振り分けたりする試みは、業界・業種問わず有用な観点です。