「魚のECサービス」で水産物の流通課題の解消に取り組む

企業名

株式市場

非上場

創業

2013年

従業員数

資本金

1億円(2022年4月1日現在)

売上高

主な事業

飲食店向けの食品Eコマースサービス『魚ポチ』の運営
個人向け鮮魚セレクトショップ『sakana bacca』の運営
食品事業者向け人材紹介サービス『フード人材バンク』の運営

※2022年12月時点/公式ホームページより引用

概要

  • 飲食店向けのオンライン水産物仕入れサイトを提供
  • 水産業の流通における適正な商品価値、仕入れの利便性向上など多面的な課題に取り組む

DXの動機・背景

水産物の流通において、インターネットが活用されておらず、飲食店は市場へ直接出向き仕入れをしていた。仲卸業者が運営するECサイトから仕入れることも可能だが、産地が限定的なこともあり代用しづらいといった課題があった。

経過・対応・取組内容

飲食店専用のオンライン水産物仕入れサービス「魚ポチ」を開始。様々な産地から直接仕入れた3,000種類以上の水産物を販売しており、小ロットでの注文も可能なので、小規模な飲食店でも利用しやすい。水産物の鮮度状況や漁法など、水産物の情報表記は多種多様であるため、ユーザーの検索条件の類似結果も表示させるよう商品表示のアルゴリズムも独自に開発している。

得られた成果

従来、新鮮な魚や市場に出回る量の少ない魚は各地の市場や港から個別に仕入れるしかなく、業務コストが高かった。プラットフォーム化することによって、特に小規模な個人店舗の仕入れに伴う負荷は大幅に低下した。生産者に対しては、市場の反応がダイレクトに得られることが大きく、同社でも購入者の傾向や反応を生産者にフィードバックするサポートを行っている。

編集部コメント

漁業は農業と比較し、天候による漁獲量の変化が大きいことや鮮度が極めて重要であること、漁協が比較的小規模であること等、単純にECプラットフォームを提供するだけでは解消が難しい問題が存在しています。本記事では情報の非対称性にフォーカスしましたが、株式会社フーディソンではその他にも様々な課題に対して取り組んでいます。
同社では水産業に参入するために、実際に魚屋「サカナバッカ」を経営し、市場や港に足を運んだといいます。参入する上でどこに課題があり、何から着手すべきかを直接見聞きして“業界内の人間”として取り組んだことが現在に繋がっていると言えます。

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