禁煙治療をサポートする治療用アプリ

企業名

株式市場

非上場

創業

2014年

従業員数

資本金

売上高

主な事業

※2023年11月時点/公式ホームページより引用

概要

  • 禁煙治療の完遂に医師による日常生活の指導が有効
  • 院外での禁煙をサポートするための治療用アプリを開発
  • 禁煙治療領域では世界で初の治療用アプリ事例

DXの動機・背景

近年、喫煙に伴う健康問題は大きな課題になっており、禁煙をサポートする制度も整備されつつある。例えば2006年には禁煙治療に健康保険が適用されるようになった。しかし、治療の完遂割合は30%にとどまり、高い水準とは言い難い。禁煙治療に必要な定期的な通院が難しいことや、心理的依存の克服は容易ではないことが要因である。心理的依存の克服には行動療法が有効だが、患者の日常生活に医師が介入し、指導することは難しい。つまり、患者の努力次第であることが治療完遂を阻害する要因になっていた。

経過・対応・取組内容

株式会社CureAppは、禁煙治療の補助を目的として「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ®及びCOチェッカー」を開発した。禁煙外来受診患者の院外での禁煙をサポートするための医療機器として、医師の診断のもと処方されるアプリだ。患者用アプリでは、ポータブルCOチェッカーで計測する呼気中の一酸化炭素濃度を記録し、治療状況や体調に応じた治療ガイダンスを提供することで、行動変容を促す。患者用アプリで記録された情報は医師用アプリで確認ができるため、次回診療までの患者の様子を把握することができる。

得られた成果

治療用アプリとしては国内で初めて保険適用対象であるほか、禁煙治療領域では世界で初の治療用アプリ事例になった。現在、国内の数百の医療機関で導入がされている。「CureApp SC」の開発のノウハウをもとに、高血圧症など治療ニーズの高い疾患を対象としたアプリ開発にもつなげている。

編集部コメント

オンライン診療が普及しつつあるように、医療のデジタルサービス化が進んでいます。特に診療を遠隔で行うサービスは既に実用化されていますが、いわゆるオンライン診療とは異なり、通院と通院のあいだに治療のコントロールをサポートする点が、このアプリ独自のアプローチです。

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