概要
- 繁閑差が大きい現場でも効率性を発揮してくれるソーターが希求される
- ロボットソーター「t-Sort」とRFIDシステムを組み合わせる
- 繁閑問わず生産性の大幅な向上と労働時間の短縮を実現
DXの動機・背景
佐川グローバルロジスティクス株式会社は、国内70ヶ所以上ある物流センターとして、ロジスティクスソリューションを提供している。化粧品やアパレル、雑貨、通信機器など多岐に渡る製品を取り扱っている同社では、効率的な在庫の管理と仕分け作業が収益を上げるために重要ととらえている。できるだけ少ない人員で、かつ短期間に入荷・仕分け・出荷を実現するためには仕分け機であるソーターが必要不可欠だが、繁閑差が大きい現場では大掛かりなソーターを導入してもコストがかかるだけで、効率性はさほど向上しないという問題点を抱えていた。
経過・対応・取組内容
そこで採用されたのが次世代型ロボットソーター「t-Sort」。t-Sortは繁閑に応じて使用するロボット台数を自由に変更できるため、繁閑に対応してコストを流動化し、処理能力を調整することも可能となる。また、RFIDシステムを組み合わせることによって、入力作業の簡略化も図れる。RFID(Radio Frequency Identification)とは、個別情報を無線通信で読み書きすることが可能な、RFタグ・ICタグなどの非接触認識技術だ。
得られた成果
佐川グローバルロジスティクスの東松山SRCでは35台のt-Sortを導入した結果、ヒューマンエラーによる誤発送がなくなり、作業に必要な人員を27%削減することに成功。東松山SRC全従業員の労働時間を短縮することにも成功した。
t-SortとRFIDシステムを導入にしたことによって、1時間あたりの仕分け作業は出荷作業で1.32倍、出荷より煩雑な過程が必要となる返品作業に関しては4.43倍も生産性が向上したという結果が出ている。
編集部コメント
RFIDと仕分けシステムt-Sortの導入により、特にアパレル分野では「ローコストで物流を強化できた」「アパレル特有の物流波動に対応できた」など、目立った成果が出ています。省人化に役立つ点も、大きなメリットです。