概要
- フードトラック事業者と空きスペースとをマッチングさせるサービス
- 一般消費者にはフードトラックの停車時間や業種の情報をアプリで提供
- 出店時のボトルネックだった出店場所を保有するオーナーとの交渉を不要に
DXの動機・背景
近年増加している飲食業のひとつが、自動車を利用した「フードトラック」だ。フードトラックは飲食店舗に比べて開業コストが低く、ビジネス面でのメリットは大きい。しかし出店場所の確保にはしばしばスペースのオーナーとの直接交渉が要求され、必ずしも容易ではない。
経過・対応・取組内容
株式会社Mellowではフードトラック事業者を支援するサービスを提供している。そのうちひとつである「SHOP STOP」は、フードトラックが訪れる場所や時間帯の情報を提供する、一般顧客向けのアプリ及びサービスだ。フードトラック事業者と空きスペースとをマッチングさせることでサービスの提供を実現している。スペースのオーナーからMellow社がスペースを借りてフードトラック事業者に提供し、フードトラック事業者からは出店料として売上の一部を受け取っている。
得られた成果
2021年の時点で1400以上のフードトラック店舗と、600以上の出店スペースが登録されている。飲食物の提供だけではなく、アパレルショップやマッサージといった業態にも活用されている他、自治体との連携も進んでいる。
編集部コメント
従来はオフィス街を中心に見かけたフードトラックは、コロナ禍以降の非接触需要やオフィス街の人通り減少をうけて、住宅街にも停車するようになりました。フードトラックの最大のメリットは店舗と異なり柔軟に移動することができ、通常の店舗につきものの出店エリアを固定するリスクが小さいことです。一方で常に目に見える店舗を構えているわけではないため、消費者から認知されづらい点がネックでした。フードトラックの出店情報のような固定化・一覧化されづらい情報をスマホアプリでまとめて提供し、個別交渉になりやすい出展側の手間をシステム管理で解消した点は、他業界でも参考にできます。