日本初の航空機シェアリングで国内航空業界の活性化を目指す

企業名

株式市場

非上場

創業

2016年

従業員数

資本金

910万円

売上高

主な事業

旅行者と航空機オーナー、プロのパイロットをオンラインでマッチングするシェアリングサービスの提供

概要

  • パイロットの就職難と小型航空機ビジネスの課題解消を目指す
  • パイロットと航空機オーナー、旅行者がオンラインでマッチングできるサービスを開始
※2023年6月時点/総務省資料より引用

DXの動機・背景

株式会社エアシェアは、日本の航空業界を活性化させることを目的に、航空機のシェアリングサービスを運営している。
国内の航空業界では、パイロットの就職難や小型航空機ビジネスの採算性が課題になっている。たとえば、エアラインのパイロットである「定期運送用操縦士」には1,500時間以上の総飛行時間が必須であるが、実際に飛行経験を積み上げるための環境は限られた養成機関しか存在しないため、実質的な就職経路が限られている。小型機のオーナーについても、保有してはいても遊休資産と化しているケースは多い。
そこで、同社は遊休資産とプロのパイロット人材を引き合わせて、小型機航空の活性化を目指す、デジタル技術を利用したマッチングスキームを開発した。

経過・対応・取組内容

エアシェアは、パイロット・航空機を貸し出したいオーナー・旅行者の3者をオンラインでマッチングさせるプラットフォームサービスだ。国土交通省航空局との協議のもとで開発し、「被操縦機器貸与利用マッチングシステム」として特許を取得した。
システムには利用者・登録者がスマホで簡単に利用できるように、SNSアカウントでユーザー登録できるソーシャルログイン機能や、パイロットや航空機の登録用証明書等のアップロードフォームなどが備わっている。マッチング後は、パイロットと旅行者がチャットでフライト詳細について相談できる。

得られた成果

サービス提供開始当初の登録数は航空機10機、パイロット20名だったが、2022年11月時点で航空機40機、パイロット30名に増加。地方空港や小規模な滑走路を含め、全国に140以上ある空港間の移動を可能としており、毎月1本以上のマッチングが実現した。
現在は航空機マッチング市場における認知度の浸透を図る段階にあり、将来的には従来の航空事業者との連携や「空飛ぶクルマ」と呼ばれる小型電動航空機の導入を目指している。

編集部コメント

本事業は、起業支援に注力している北海道帯広市のスタートアップ育成プログラムへの参加がきっかけで発足し、実際に補助金を利用して展開されました。DXを推進する地方中小企業にとって、国や自治体の支援制度は非常に有用です。

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