概要
- 個人宅に眠るキャンプ道具を個人間で貸し借りするシェアリングサービス
- 購入前に試したい借り手と遊休資産を活用したい貸し手のニーズをマッチング
- キャンプ施設の利用予約をアプリ上で可能にする機能を追加
DXの動機・背景
株式会社URAKATAは、キャンプ用品シェアリングサービス「ソトリスト」を運営する企業。新しい顧客体験を創造して外遊び市場の裾野を広げることを目指している。趣味として楽しむキャンプ道具は、嗜好品だからこそ購入者のこだわりが強く、車を試乗するように試したいという消費者の想いに応えることが重要だと同社は考えた。
そこで、自分で買うかキャンプ場で借りるのが常識だったキャンプ道具を、個人間で貸し借りする着想に至った。
経過・対応・取組内容
同社はWebプラットフォームを構築し、使ってみたい道具の種類や借りたいタイミングといった借り手のニーズと、貸出可能なストックを効率よくマッチングし、決済までアプリ上で済ませられる「ソトリスト」を作り上げた。
借りる側は自分の好みやこだわりに合う道具が見つかることで、買い物のミスマッチが防げる。貸す側も、所有したまま使用することも捨てることもできていない道具を、無料で管理・メンテナンスを任せられる。
買う前に道具を試したいキャンパーと、置き場所に困っているキャンパー双方の悩みを解決する画期的なサービスとなった。
得られた成果
「ソトリスト」のリリース後すぐに問い合わせが殺到し、一気に200点ほどのアイテムが集まった。キャンプ道具を持て余していた利用者の心情を的確に掴んだと言える。
2022年12月時点でソトリストの出品オーナーは約400人、レンタルユーザーは約2,200人、取り扱うキャンプ道具は1,700点以上だ。
さらに、ソトリストではキャンプ施設の運営・利用のデジタル化サービスを実装するため、キャンプ場のオンライン予約と事前決済、自動チェックイン機能を追加した。
編集部コメント
本件は、キャンパーの心理と、比較的単価の高いキャンプ用品という商材についての理解の深さが市場の発見に導いた事例と言えます。アプリ上で決済ができること、キャンプ場の予約までができるようになったことで、ユーザーの囲い込み・コミュニティ化も期待できます。