生成AIを活用してパッケージデザイン制作を大幅短縮

企業名

株式市場

非上場

創業

1982年

従業員数

70人

資本金

6,100万円

売上高

主な事業

デザイン、リサーチ、製品開発支援、デザイン評価

※2024年3月時点/公式ホームページより引用

概要

  • パッケージデザインの制作には時間と労力を要する
  • 生成AIを活用してパッケージデザインのプロセスを効率化
  • 通常の半分の日数でデザインを完成

DXの動機・背景

商品パッケージデザインの完成までにかかる時間は長く、デザインが受け入れられるかを調べる消費者調査も含めると、一般的には半年から1年である。デザインは、デザイナーによる提案を繰り返し、ブラッシュアップすることで決定されるが、そこにはデザイナーと担当者双方の苦労が伴う。
デザイナーは、複数デザイン案を作成する必要があり、時間と労力がかかる。一方、担当者は、デザイナーが時間をかけて制作したデザインに対して、修正を指示するのが難しいと感じる場合もある。

経過・対応・取組内容

株式会社プラグは、パッケージデザインを中心にデザイン開発を行う会社である。同社は、「商品デザイン用の画像生成AI」を開発した。清涼飲料水メーカーである株式会社伊藤園の商品リニューアルにあたり、本システムのパイロット版を活用し、デザインリニューアルを図った。
パッケージデザイン制作の流れは、システム上で入力されたキーワードをもとにAIが複数のデザイン案を作成し、デザイナーがそれらを参考にデザインを作成し直して完成させるものである。また、従来行う消費者調査においては、プラグ社が提供する「パッケージデザインAI」を用いて、パッケージデザインの評価を予測している。

得られた成果

デザイナーによる初回のデザイン案提出は、通常2~3週間かかる。しかし、AIを利用したところ、3日ほどで大量のデザイン案を作成することができた。デザイン完成までの日数は、通常の半分程度と大幅に短縮された。
早く、そして幅広くデザイン案を作成できることから、デザイン制作の初期から具体的なデザイン案を見ながら議論することが可能になった。その結果、関係者間の合意形成がスムーズになった。
AIが作ったデザイン案であれば、忖度のない意見が出しあえるという効果もあり、関係者の納得感の向上にもつながっている。

編集部コメント

ビジネスでの活用機会が増加する生成AIの事例です。本事例はパッケージデザイン制作のプロセス全てを生成AIで代替するのではなく、最終的なデザイン制作は人の手で行われています。

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