タイヤのサブスクリプションサービスで、安全とエコな車社会へ

企業名

株式市場

東証プライム

創業

1931年

従業員数

13,903人(2022年12月時点)

資本金

1,263億5,400万円(2022年12月時点)

売上高

9,817億円(単体/2022年12月時点)

主な事業

コア事業(タイヤ事業)
• 乗用車用、トラック・バス用、鉱山・建設車両用、産業車両用、農業機械用、航空機用、二輪自動車用のタイヤ・チューブ、タイヤ関連用品、自動車整備・補修、タイヤ原材料 ほか

成長事業(ソリューション事業)
• タイヤセントリックソリューション:タイヤ/タイヤデータを活用し、高付加価値を提供する事業 等

多角化事業
• 化工品:自動車関連部品、工業資材関連用品、建築資材関連用品 等

※2023年3月時点/公式ホームページより引用

概要

  • 変化する消費者ニーズに合わせたクルマサービスの必要性
  • タイヤのサブスクリプションサービスにより気軽なタイヤ購入・メンテナンスを実現
  • タイヤ購入に留まらないトータルサービスを提供

DXの動機・背景

近年、消費者がクルマを利用する上での安全・安心及び環境への意識は高まっている。また、MaaSやCASE領域の進展、コロナ禍等を背景に、消費者のクルマやモビリティへの意識や購買行動が変化・多様化した。燃料高騰などを背景に、費用を抑えて車を利用したいと考える消費者も増加。クルマ所有者においては、燃費の良いタイヤや、長くタイヤを利用することへのニーズも高い。
タイヤ業界の大手である株式会社ブリヂストンは、こうしたニーズに応えることを目的に、「タイヤに安心感と気軽さを」をコンセプトとしたタイヤのサブスクリプションサービスを開始した。

経過・対応・取組内容

「Mobox(モボックス)」は、月額定額でタイヤ購入・パンク補償・メンテナンスを利用できるサブスクリプションサービスだ。月額料金には、タイヤ購入費用をはじめ、パンクの際の交換費用、回数無制限の定期的な安全点検費用が含まれている。
顧客にとっては、タイヤの購入費用やパンクやトラブルの際の修理費用といった高額になりがちな費用を抑えられるのが大きなメリットだ。初期費用を抑えて、安全・安心なカーライフを送ることができる。適切なメンテナンスを定期的に行うことで、タイヤを長く利用できるほか、適正空気圧を保つので、CO2削減といった環境保全にも繋がることが期待できる。

得られた成果

2021年にサービスを開始したMoboxは、2022年度「グッドデザイン賞」を受賞。サービス開始以降、顧客からの高い評価を受けて利用者数を増やしている。また、顧客数増加に伴い債権管理やリマインド業務を自動化するなど、さらなる効率化を進めている。
WEBで契約から作業予約までできるシステムは、現代の消費者の生活スタイルに合致しており、同サービスを利用することで消費者はタイヤ購入やメンテナンスを気軽に行えるようになった。また、タイヤのみの販売に留まらず、サブスクリプションを軸に総合的な価値を提供し消費者の満足度を向上させた。同社は今後もサステナブルなモビリティ社会の実現に意欲を見せている。

編集部コメント

生活スタイルや購買行動が変化する現代において、タイヤのサブスクリプションサービスという、シンプルでありながら新しいサービスを提供しました。気軽にタイヤ購入やメンテナンスを行えるシステムは、消費者の安全意識向上や、環境保全に繋がることも期待できます。また本事例のようなサブスクリプション形式のビジネスは、より幅広い業種で新たな価値を生む可能性を持っています。

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