ECやSNSを活用したWebマーケティングで漆器産業を活性化

企業名

株式市場

非上場

創業

従業員数

資本金

売上高

主な事業

【取扱商品】
漆器・紀州漆器製品・漆器雑貨

※2023年6月時点/公式ホームページより引用

概要

  • Webマーケティングで地元の伝統工芸産業の活性化と売上拡大へ
  • 受注一元管理ツールやSNSを活用しECモールの運営に注力
  • 売上拡大と新たな客層の獲得を達成

DXの動機・背景

山家漆器店は、和歌山県の伝統工芸品である紀州漆器を70年以上製造してきた老舗だ。基本的に製造は分業で行い、主に塗加工を担当していた。
当時、紀州漆器の認知度は十分とは言い難く、売上は低迷していた。しかし1999年から細々と運営していた自社ECサイトを現店長が改良したところ、売上が徐々に拡大し始めたことから、ECに売上拡大の商機を見出した。

経過・対応・取組内容

同社は自社ECの見込みを踏まえて、複数のECモールへの出店を行った。客層の異なる大手ECモールに、地元同業者と連携して開発した比較的安価な自社製品を出品することで認知度向上を狙った。
次に、各ECモールの注文を一元管理できるクラウドサービスを導入し、売上データを可視化した。この売上データからニーズを調査し、人気商品のバリエーション展開によって売上の拡大を狙った。
マーケティングにはSNSも活用。自社販売製品を実際に使用している画像投稿を公式アカウントで拡散し、新たな客層にアプローチしている。

得られた成果

Webマーケティングに集中した結果、売上は右肩上がりになり、塗加工を中心に行っていた頃に比べて5~6倍に増加。SNSでは影響力のあるユーザーにより専用のハッシュタグが広められ、製品の使用画像が毎日投稿されるほどの反響があった。また、マーケティングを通して自社製品を増やしたことで在庫リスクを解消。色味や価格のニーズに柔軟に対応できるようになったことも成果につながっている。

編集部コメント

同社は地元業者の協力を得て普段漆器に触れることのない客層向けの製品を開発し、ECサイトやSNSでのマーケティングに成功しています。Webを顧客コミュニケーションのチャネルと設定し、時代に則った手段でアプローチすることで、大掛かりなシステム開発なくデジタル化に至った事例です。

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