概要
- 水産流通を改革する鮮魚のマーケットプレイスを開発
- スマホで水産業者が出品し、バイヤーが買付できる
- 不統一な流通情報によるクローズドな取引を解消
DXの動機・背景
漁師が獲った水産物は、水揚げ港に開設される産地市場と都市に開設される消費地市場を経て、小売店・飲食店へと販売される。水産物が消費者に届くまで様々なプレイヤーが介在しているが、電話やFAXなどの取引が主流なことに加え、港ごとに情報の規格・単位も不統一のため、取引先が固定されがちであった。そのため新規取引先・販路の開拓は容易ではない。
経過・対応・取組内容
オンラインでの水産マーケットプレイス「UUUO」を開発。全国の漁港の水揚げ情報(産地相場・漁獲量・漁法など)をアプリ上で配信し、小売店や飲食店といった買い手によるオンラインでの発注を実現している。また、買い手側は発注履歴、売り手側は出荷管理がアプリ上で可能。
得られた成果
買い手側からは、新たな仕入れ先の拡大による安定的な仕入れの実現や仕入れ内容の充実、売り手側からは、売れ残りの防止や販路の拡大といった評価を受けている。
編集部コメント
水産業界のアナログさに起因するクローズドな取引を、マーケットプレイスによってオープン化し、販路の拡大や流通する商品の充実を実現した事例です。近年では専門的なマーケットプレイスが徐々に増加してきましたが、自社がプレイヤーとして知見を貯めた点で想定ユーザーの課題に肉薄したことが、本事例で注目すべき点でしょう。