概要
- リース契約の与信業務をAIによって省人化
- 融資の可否や限度額の決定、貸倒れの予測などにAIを適用
- 少額案件から実用を開始し、適用範囲を拡大予定
DXの動機・背景
事務機器・情報機器のメーカーと提携することでリース会社斡旋を代行してもらう「ベンダーリース」を特徴とするリコーリース株式会社では、競合サービスとの競争力の維持や向上をする上で、月間3万件を超える大量の与信業務をスピーディかつ正確に処理するための業務効率化が課題となっていた。
経過・対応・取組内容
近年のAI技術、特にディープラーニング技術の蓄積を踏まえ、同社はリコーICT研究所と共同で「AI技術を活用する与信業務自動化」を開発した。融資の可否や限度額の決定など、従来人が行っていた与信判断をAIが実施する。また貸倒れリスクを高精度に予測することが可能とされている。
得られた成果
2017年の検証を経て、2018年から稼働を開始した。当初は月間約1,1000件の少額案件からAIで対応し、順次対応範囲を拡大する予定。
編集部コメント
AIは学習データが多いほど高精度な処理が可能です。本件では中小企業向けの少額案件から開始、とされていますが、これは同社が保有する企業データのうち、中小企業数が多い(保有する顧客基盤の約98%)ためとされています。