システムとBPOで効率化&労働力の両面からDXを推進

企業名

株式市場

非上場

創業

2016年

従業員数

88人(2022年9月時点)

資本金

1億円

売上高

主な事業

建設生産支援サービスの開発・提供

※2023年6月時点/公式ホームページより引用

概要

  • 建設業での事務作業・雑務の削減を目指す
  • クラウドを活用した施工管理システムと、BPOによる労働力提供
  • 20万を超えるプロジェクトで採用、国土交通省の「スタートアップ奨励賞」を受賞

DXの動機・背景

株式会社フォトラクションは、創業以来「建設の世界を限りなくスマートにする」という経営理念を軸に、建築事業支援サービスの開発・提供を行っている。
建設業界での、BIM(Building Information Modeling)を専門とした実務経験を持つ同社の代表は、プロジェクトマネジメントの手法が現場・会社ごとに異なる点が、建築業界における効率性の阻害要因のひとつであると考えた。こうして同社が開発したのが、クラウド型施工管理システムだ。

経過・対応・取組内容

同社は建設現場の図面や写真を一元管理・素早く共有する生産支援クラウドシステム「Photoruction」を開発した。スマホやタブレットを用いた工事写真の自動整理や図面・工程表などの共有を可能にし、管理業務を効率化する。
「Photoruction」にはもう一つ重要な要素が存在する。それがAIを活用した、建設関連業務のBPOサービスを簡単に依頼できる機能だ。例えば、図面を「Photoruction」にアップロードするだけで、図面からどれだけの部材が必要かリストアップする作業を同社のオペレーターに依頼することができる。そうした作業はAIとオペレーターの手作業を両立させることで、速度と精度を両立させている。

得られた成果

同システムを導入している建築プロジェクトは20万件を超えている。導入した現場では工事作業の時間が1人あたり20時間削減し、報告作業に割く時間も99%削減した。
こうした取り組みと成果が評価され、国土交通省が主催するインフラDX大賞で「スタートアップ奨励賞」を受賞。日本マーケティングリサーチ機構の調査では、「生産性の向上が期待できる」「サポートが充実の」「建設業従事者に推奨したい」建設生産支援クラウドとして第1位の座を獲得した。

編集部コメント

人材不足に対する解決策は、究極的には一人当たりの生産性を向上させることか、人員そのものをなんとかして増やすか、に尽きます。本事例では、システムによって生産性を向上させるとともに、BPOによって労働力を提供するという二重のソリューションになっていると言えます。

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