概要
- TV出演者へのオンライン衣装レンタルサービスと、出演者のファッション情報を視聴者に提供するコミュニティーサイトを運営
- 貸出からサービス化することで出演者の衣装に関する正確な情報を提供可能
- 貸出データを蓄積することでブランドのPR実績を可視化
DXの動機・背景
TVの影響力は、Webでの動画視聴やSNS、ゲームと余暇時間を競い合いつつも未だ非常に大きい。TVで出演者が着用した衣装についてテレビ局に問い合わせる視聴者は少なくないが、こうした情報はTV局ですべてを管理しているわけではない。出演者の衣装のリース・レンタルは店舗のショールームでスタイリストが探して現場に持っていくものだからだ。
経過・対応・取組内容
アイエント株式会社はこの衣装レンタルに着目し、一般向けのECサイト同様に衣装のレンタルをWeb上で完結させるサービス「STYLIA」をスタートさた。衣装は宅配で届くため、スタイリストが衣装を選択し現場に運ぶ労力は解消される。また「STYLIA」は同社が運営する、出演者が着用した衣装のブランド情報などを扱う情報サイト「コレカウ」と連携することで、どの番組に出演した誰が何を着用していたか、正確な情報提供が可能になった。
得られた成果
スタイリスト向けの衣装レンタルから視聴者への情報提供までをひとつなぎのオンラインサービス化することで、ブランドにとってのTV露出=PRの実績がデータとして蓄積されるようになった。また同社ではZOZOTOWN内に「コレカウ」で紹介した衣装のブランドの一部を販売するショップを開設し、直接的な販売までの経路を設けている。
編集部コメント
インターネットの普及以前、TV出演者の衣装は注目されることこそあれ、特定されることは多くありませんでした。衣装協力をしたブランドのクレジットだけではどの出演者が何を着用していたか特定することは難しいです。しかしスマホが普及して以降、視聴しながら気になったものはすぐに検索することが可能になりました(画像検索やSNSでの質問も考えられます)。こうした視聴者の行動変化に着目し、オンラインを前提にスムーズな情報提供ができる仕組みを構築したのが本事例と言えます。