レジ待ち時間を限りなくゼロに近づける事前オーダー・事前決済

企業名

株式市場

非上場

創業

1995年

従業員数

4,723人

資本金

254億6,181万円

売上高

主な事業

コーヒーストアの経営/コーヒー及び関連商品の販売

※2022年12月時点/公式ホームページより引用

概要

  • テイクアウト需要を踏まえた事前オーダー・決済サービスを開始
  • スマホアプリで店舗と商品を選択し、来店前に決済することでレジ待ちを解消

DXの動機・背景

ここ数年増加している飲食店のテイクアウト需要は軽減税率制度によって加速し、コロナ禍を経て広く定着した。飲食店の売上には座席数や回転率が大きく影響するため、その制約を脱することができるテイクアウトサービスには店舗の大小を問わず飲食業界全体が力を入れている傾向にある。一方で定着するにつれ、テイクアウトにおける回転率とも言える”レジ待ち時間”が課題として明らかになった。こうしたレジ待ち時間を解消するアプローチとして、スターバックスコーヒージャパン株式会社では事前オーダーサービス「モバイルオーダー&ペイ」を開始した。

経過・対応・取組内容

「モバイルオーダー&ペイ」はコロナ禍以前の2019年6月から開始された。日本に先立ってアメリカや韓国では運用されており、ポイント会員サービス「スターバックスリワード」の会員数が十分な規模に達したタイミングで日本に導入された。「モバイルオーダー&ペイ」ではスマホアプリで事前に店舗/メニューを指定してオーダーしアプリ上で決済することで、実質のレジ待ち時間をほぼゼロにする。

得られた成果

スターバックスジャパンでの詳細は未公開だが、アメリカの決算発表によれば2021年の第1四半期で25%の注文がモバイル経由でのオーダーだったとのことだ(コロナ禍の影響も考慮)。その他ドライブスルー型店舗も好調であることから、テイクアウト強化は顧客ニーズに合致している方針であり、”レジ待ち”の解消はこれらを支える役割を担っていると言える。日本では後に「モバイルオーダー&ペイ」が全国展開された。

編集部コメント

モバイルアプリ上での事前決済により、リアルな店舗でのレジ待ち時間を極限まで削減した事例です。Webやアプリ上での多様な決済は既に一般的ですが、本事例のように実在する店舗上の支払いタイミングを前倒しするための活用も増えています。飲食店に限らず、サービス提供前の待機時間を短縮するために他業種でも検討できそうな手法です。

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