車中泊のためのシェアリングサービスで地方活性化へ

企業名

株式市場

非上場

創業

1993年

従業員数

372人(うちスタッフ283名/2022年6月30日時点)

資本金

4億2,135万円(2022年6月30日時点)

売上高

61億3,701万円(2022年6月期)

主な事業

時間貸駐車場の企画・運営・管理
駐車場管理受託
月極駐車場の運営・管理業務
駐車場・駐車場用地の買い取り、購入

※2022年12月時点/公式ホームページより引用

概要

  • 無人/非対面で利用できる車中泊用シェアリングスペース
  • オンラインで予約・チェックイン・決済などが可能
  • 車中泊のトラブルを解消しつつ地方活性化への貢献を期待される

DXの動機・背景

近年、安価かつ自由度の高い旅行の手段として車中泊が注目されている。宿泊施設や公共交通が整備されていない地方に足が伸ばしやすく、時間の制約も少ない等の利点がある。
一方で目的地までに通る “通過型地域” は魅力があっても観光商品としての整備が不十分なために本来観光客に知られることが難しいケースも多い。またこうした地域での車中泊には、近隣住民や駐車スペースの利用マナーに関するトラブルも少なくない。

こうした背景から、本来は規制のため宿泊ができないスペースの利用を、制度の整備も含めてサービス化したのが、株式会社トラストパークらを中心とした九州周遊観光活性化コンソーシアムが運営する「車泊」だ。本事業は総務省のIoTサービス創出支援事業としての委託を受けて実践されている。

経過・対応・取組内容

「車泊」は全国で利用ができる有料の無人車中泊サービスだ。予約・チェックイン・決済までが無人で行える「RVパークsmart」を導入した観光施設や道の駅の駐車場を車中泊用スペースとして利用する。電気が利用できる他、入浴施設やトイレの利用、物品の貸出などのサービスが受けられる。

得られた成果

熊本県を中心とした2018年からの実証実験を経てサービス地域を拡大中。コロナ禍以降は対面接触を抑えられる旅行の手段として注目され、2021年以降は大幅に利用者数が増加。その後も順調に利用者数を伸ばし、子供やペット連れでの利用客にも人気だという。車中泊を制度として適切に整備することで、従来は通過されてしまうだけだった地域や過疎地の振興が期待されている。

編集部コメント

未利用スペースのシェアリングを通じて、地域振興を含めた様々な問題の解消を目指す取り組みです。「車泊」は空き枠と需要、今回ではスペースと車中泊利用者のマッチングで、完全に無人・システム化されていることで、過疎地域や高齢化地域でも導入しやすいという利点があります。

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