ドラッグストアの顧客・商品情報を集約、継続的サポートの基盤を構築

企業名

株式市場

非上場

創業

1978年

従業員数

約1280人(2021年9月時点)

資本金

5,000万円

売上高

245億円(2021年9月期)

主な事業

ドラッグストア・調剤薬局のチェーン展開

※2022年12月時点/公式ホームページより引用

概要

  • ドラッグストアにおける適切なカウンセリングを実現するプラットフォームの開発
  • 商品情報を集約した「商品台帳」と顧客情報を蓄積した「顧客台帳」から構成されている
  • 店舗や担当者を問わず継続的な健康サポートが可能な環境を実現

DXの動機・背景

ドラッグストアで販売されている「一般用医薬品」の購入には、医師の処方箋や薬剤師による服薬指導を必要としないが、アレルギーや既往症がある場合や服用中の医療用医薬品、やサプリメントによっては服用に注意を要する。こうした場合に備えてドラッグストアではカウンセリングを実施しているが、商品情報や顧客情報が正確に把握しづらく、適切なカウンセリングが困難だった。カウンセリングが活発になれば、顧客との接触回数が多いドラッグストアとして病気の早期発見・受診勧奨による早期治療開始にも繋がる。

経過・対応・取組内容

ヘルスケア・カウンセリングプラットフォーム「健康台帳®」を開発。医薬品や健康食品の詳細情報が閲覧できる「商品台帳」と、会員カード情報と連携して顧客の基本情報や購買履歴・相談内容を蓄積する「顧客台帳」から構成されている。これらのデータを従業員が参照しながら接客することで適切な接客が可能になる。データはクラウドで保存されるので、店舗や従業員の経験年数に関係なく継続的な健康サポートができるシステムだ。

得られた成果

2021年の実証実験を経て2022年4月にドラッグストア全店へ導入。顧客の健康状態を把握し健康相談ができる“かかりつけドラッグストア”として利用者の信頼を獲得している。将来的には医療機関や介護施設と連携させることで、より一貫した健康サポートができる構想も視野に入れている。

編集部コメント

客のバックグラウンドや過去の履歴を一連のデータとして集約することで継続した高品質なサポートを可能とした事例です。商品を販売するだけでなく、サービス(カウンセリングや健康サポート)の価値を提供するようなポジショニングに自社ビジネスを再定義しようとする場合、時系列や文脈を可視化するデータの集約は不可欠と言ってもいいでしょう。

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