花の生産者と花屋の直接取引を実現するプラットフォーム

企業名

株式市場

非上場

創業

2018年

従業員数

資本金

売上高

主な事業

※2022年12月時点/公式ホームページより引用

概要

  • 花の生産者と花屋を直接つなげるBtoBマーケット
  • 花は鮮度が非常に重要にもかかわらず、既存の流通経路はロスが大きい構造
  • 花屋が必要な時に必要な分だけ生産者から直接仕入れることができる

DXの動機・背景

花の流通ではおよそ30~40%の廃棄ロスが発生している。「フラワーロス」と総称されるこれらのロスは、総額でおよそ年間1,500億円にも達するという。そんなフラワーロスに関わる重要な要素が花の“鮮度”だ。商品としての花の寿命は短く、花の生産者が出荷してから市場、仲卸を経て花屋に着くまでの時間を含めると、消費者に販売できる時間はごく僅かだ。

経過・対応・取組内容

株式会社CAVINは、花の生産者と花屋を直接つなげるBtoBマーケット「CAVIN」を提供している。花屋は必要な時に必要な分だけ、市場や仲卸を介さず生産者から直接仕入れることができる。中間業者を経由しないことで、収穫から店頭販売までの時間が大幅に短縮できる。生産者からの配送は提携している物流業者が行う。

得られた成果

従来の流通経路と比べ、店頭に届くまでの日数を3日以上短縮することができる。これにより店頭で販売できる日数も伸び、販売機会が増えることから店頭での廃棄ロス減少にも繋がっている。また花屋と直接コミュニケーションが取れることで、ニーズの把握から計画的な生産ができる、生産者が適正価格を知ることができる等、いままでは得られなかった市場に関する情報を生産者が獲得できるようになった。2022年現在は福岡県中心部の花屋のおよそ1/3が「CAVIN」を利用しているという。

編集部コメント

中間業者を経由する一般的な流通経路は、供給量と品質の安定化という重要な役割を担っています。一方で、ある程度の数量・品質を維持するために、マイナーな品目が取り扱われていなかったり、少数での発注に対応していなかったりと、小回りの効かない側面があるのは否定できません。消費者のニーズが多様化し、生産者も独自性を求められる昨今では、本事例のような直販マーケットはますます増えていくでしょう。

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