概要
- 発注会社と職人を相互につなげるマッチングサービスの開発・提供
- 建設業特有のアナログな慣習による人材・現場不足をデジタルで革新
- 希望/登録職種や居住地の情報により職人や発注者が自動でレコメンドされる
DXの動機・背景
建設業界の深刻な人手不足は、職人の成り手が不足していることに加えて、既に関係のある協力会社などからの紹介による人材確保が主流というアナログな状況に一因がある。ひとくちに職人と言っても職種は70種以上に渡り、案件に適した人材を探す必要がある上に、同じスキルの職人同士でも元請けを超えた横のつながりに乏しいことが更に人材確保を難しくしている。
経過・対応・取組内容
職人や工事会社を探している発注会社と、新しい現場や取引先を探す職人・工事会社をつなげるマッチングサービス「助太刀」を開発。受発注側いずれも、職種や居住地を入力すると、自動で職人・工事会社や発注者がレコメンドされる。プロフィールを確認やメッセージによるやり取りを経て、条件が合致すれば仕事の発注・受注となる。登録者の信頼性担保のために相互評価機能も搭載している。
得られた成果
2022年11月時点で登録業者数は18万人に上り、災害時はエリア外の職人募集も可能なことから、災害時の応急対応に関する協定を結ぶ自治体も存在する。スポットのマッチングのみならず、正社員の求人サービスや、工事代金の授受をサポートするためのフィンテック事業も開始した。
編集部コメント
人材不足が叫ばれる業界は建設業界に限りません。本事例のように、人材の絶対数の減少以上に、人材の偏在やヨコのつながりが乏しいことによって人材不足が生じている業界では、コミュニティづくりやオープンなマッチングが解決策になるかもしれません。