在庫整理からはじめたDX、手芸用品販売のデジタル化

企業名

株式市場

非上場

創業

従業員数

資本金

1,000万円

売上高

主な事業

手芸用品の卸小売及び、小売店様向け販売管理システム

※2023年4月時点/公式ホームページより引用

概要

  • 転写式の帳票、電卓、電話が中心のアナログ経営をアップデート
  • 表計算ツールでの管理に始まり、CRMやBIの導入へ
  • 業務不可削減と売上拡大を達成し、同業へのコンサル事業へ発展

DXの動機・背景

株式会社ハマヤは主に手芸用品の卸売り・小売りを行っている。
同社の業務は電話や電卓、複写式の手書き伝票を用いたアナログな手法が中心で、各作業に時間がかかるうえに発注ミスも目立った。また商品の在庫数や受発注数や把握できておらず、経理の数字が見られるようになるまでには半年かかるという状態であった。
そこで同社は、年齢やITリテラシーにかかわらず受け入れやすいDXを目指して業務改革に取り組んだ。

経過・対応・取組内容

同社では、在庫や売上の地道なExcel化からスタートし、後にGoogleのスプレッドシートで共有できるようにした。その範囲は受発注や販売、会計などのあらゆる管理が含まれる。その他、CRMやBIなどの業務アプリを、現場の要望を取り入れつつ低コストで開発していった。アプリに興味を持った従業員には、一人ひとりに丁寧なプログラミング指導を施したという。
以前から運営しているECサイトにおいても、在庫数チェック作業の一部を自動化した。

得られた成果

Googleのクラウドツールを活用したシステム開発により、年間約5,760時間の作業時間を削減し、売上が1.2倍、利益率が3倍以上増加。さらに丁寧な人材育成の結果、従業員の約4割がプログラミング技術を身につけた。
削減した分の時間は事業拡大に充てた。自社ブランドを立ち上げて商品開発を始めたことで、若手社員の確保にもつながった。また、DXの経験を通して蓄積したノウハウを活用し、他社へのITコンサルティング事業に参入。DXに踏み切れないクライアントに寄り添った、「やさしい」コンサルを強みとして活動している。

編集部コメント

DXの最初の一歩は、まず社内に存在する情報をデジタルデータ化することです。転写式の帳票や現物の在庫をひとつひとつデータに記録していく作業は骨が折れますが、ここを明らかにすることが将来的な効率化に繋がります。

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