企業間物流のSaaS型サービスで物流全体の最適化を目指す

企業名

株式市場

非上場

創業

2015年

従業員数

資本金

約25億円(資本準備金含む)

売上高

主な事業

物流向けアプリケーション及びハードウェアの開発・販売

※2022年12月時点/公式ホームページより引用

概要

  • 企業間物流のアナログ業務をオンライン化するSaaS型アプリケーション
  • ビッグデータを用いた物流全体の最適化、自動運転輸送サービスの基盤を目指す

DXの動機・背景

物流には荷物の出し手から受取り手に荷物が渡るまで様々な事業者が関わっている。最終的な荷物の受取り手に渡る前の事業者間の”企業間物流”では、電話やFAXなどアナログな情報伝達が多く残っている。また、例えば「ある店舗に複数のメーカーが別々に少量ずつ荷物を納品することで、本来1回の配送で済む量であっても複数回の配送を行っている」といった非効率が生じている。こうした状況は各事業者がそれぞれに業務を最適化していった結果である。そのため株式会社Hacobuでは、物流全体のデータを集約して同一の情報を各社が参照すれば全体最適が実現できると考えた。

経過・対応・取組内容

同社は企業間物流を効率化するSaaS型サービス「MOVO」を開発・提供している。「MOVO」はトラック予約受付サービス「MOVO Berth」や動態管理サービス「MOVO Fleet」など複数のアプリケーションからなる。いままで紙や電話、FAXで行われていた車両の予約や配送状況の確認をSaaS型で提供されるサービス上で行える。

得られた成果

導入企業の中には、配送拠点において荷待ちをするトラックの平均待機時間が三分の一以下、1時間以上待機するトラックが四分の一以下になったケースもあるという。また将来的には「MOVO」によって得られたビッグデータを活用し、物流の最適化や自動運転トラックによる輸送サービスの基盤となることを構想している。

編集部コメント

物流業界のアナログ業務のデジタル化・データ化によって業界の全体最適を目指している事例です。各社が個別に最適な行動を選択した結果、業界全体としての非効率が発生することは物流業界に限らず起こり得る事象なので、自業界に置き換えてみると発見があるかもしれません。

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